2025.05.20
調理の工夫

春が旬 菜の花で作るジェノベーゼソース

こんにちは。HITOOMOIの小宮山です。
先日、家から最寄りの駅に向かう途中、桜が咲いているのを見つけました。この間まで枝だけだった桜の木が知らない間に花を咲かせているなんて...。桜の開花は毎年見る光景ですが、桜の木のあっという間の変化にはいつも驚かされます。桜が咲くと春を感じますね。

そんな「春」を代表する野菜といえば何が浮かびますか?私は 大好きな「菜の花」が一番に思い浮かびました。
今回は記事の前半で菜の花の特徴や菜の花がもつ豊富な栄養素についてご紹介します。
そして、記事の後半では、「春が旬の菜の花で作るジェノベーゼソース」のレシピをご紹介いたします!ぜひご覧ください。

菜の花とは?

実は、菜の花は特定の植物のことを指す名前ではありません。
「菜の花」と呼ばれているのは、アブラナ属のつぼみと花茎、柔らかい若葉全般です。このアブラナ属の野菜には、小松菜や青梗菜、キャベツ、ブロッコリーなどがあります。小松菜やブロッコリーなど違う野菜のお花なのに、同じ「菜の花」として流通しているなんて驚きですよね!(昔の私はてっきり、菜の花という野菜があるものだと思っていました…。)

菜の花の用途

また、菜の花は野菜のイメージが強いと思いますが、その他にも菜種油用や観賞用があります。そのそれぞれは品種が異なります。

菜種油

菜種油は動脈硬化の予防に効果が期待されていて、健康を意識する方を中心に注目されています。
野菜としてのにんきはもちろん、油としても高い需要があります。

観賞用

菜の花畑は観光スポットとして人気があります。可愛いらしい黄色いお花が一面に広がる光景は、春に必見の光景ですよね。

菜の花の分類とその特徴

菜の花の中で、野菜として食べられているものは大きく2つに分類できます。

和種

つぼみと花茎と葉の部分を食べます。

西洋種

花茎と葉の部分を食べます。

どちらの品種も味の特徴は「ほろ苦さ」。食べる時には、その特徴を活かした「おひたし」や「和え物」として調理するのが美味しいとされ、一般的な調理方法です。

菜の花の栄養素

菜の花は栄養価の高い野菜です。今回は菜の花がもつ豊富な栄養素のうち、代表的な3つをご紹介します。

1.イソチオシアネート

イソチオシアネートはアブラナ科の植物に含まれる辛味成分で高い抗酸化作用をもちます。抗酸化作用が高まることで、免疫力の向上やがんの予防、解毒作用を強めるなど健康な体を維持するための効果が期待できます。

2.ビタミンC

ビタミンCは細胞の結合組織にあるコラーゲンの合成に不可欠なビタミンです。このコラーゲンには肌に張りをもたせたり、血管や粘膜、骨、軟骨、筋肉などを丈夫にする作用、さらには傷を修復する働きがあります。 よってビタミンCは、皮膚や骨の健康を維持するために欠かせない栄養素と言えます。

3.ビタミンE

ビタミンEにはイソチオシアネートと同様に高い抗酸化作用があります。イソチオシアネートとビタミンEを両方含む菜の花は、健康な体を維持するのに理にかなっている食材だと言えます。

この他にも菜の花には様々な栄養素が豊富に含まれます。栄養たっぷりの菜の花が旬の今、積極的に献立に取り入れたいですね。

そこで、ここからは菜の花を使ったレシピをご紹介していきたいと思います。先述したように、菜の花はおひたしや和え物にすることが一般的です。しかし、今回はちょっと変わったアレンジでご紹介します。それは、菜の花のジェノベーゼソース風アレンジです。菜の花をミキサーで細かくしてソースにすることで、菜の花のカサを減らし、一度に沢山食べられて栄養素を摂れるように工夫してみました。ぜひ作ってみてください。

春が旬 菜の花で作るジェノベーゼソース

材料:作りやすい量

菜の花 1束(180g)
   
▼A  
オリーブオイル 150g
素焼きくるみ(無塩) 50g
粉チーズ 20g
おろしにんにく 小さじ2
小さじ1/3
ブラックペッパー 少々

作り方

①鍋に水と水の1%の量の塩(分量外)を加えて沸かす。菜の花を1分半茹で、ザルにあげて水気をきり、1cm幅に刻む。

②ミキサーに①とAの材料を入れ、よく混ぜる。

調理のポイント

くるみの置き換え

くるみがない時や、くるみアレルギーがある場合は、アーモンド(無塩)やカシューナッツ、松の実に置き換えても美味しく作れます。ナッツなしでも作ることはできますが、入れるのがおすすめです。ナッツの香ばしい風味が加わるのでソースがより美味しく仕上がるからです。

オリーブオイルの種類

使用するオリーブオイルの種類によって、異なる味わいが楽しめます。お好みに合わせて使い分けてみてください。
<ピュアオリーブオイル>
オリーブオイルの風味が控えめなので、菜の花の風味がたっぷりと感じられるジェノベーゼソースに仕上がります。
<エクストラバージンオリーブオイル>
オリーブオイルの風味が強いため、オリーブオイルの香りが存分に感じられるジェノベーゼソースに仕上がります。

徳島の菜の花

徳島県ではこの時期になると沢山の菜の花が収穫できます。徳島県の菜の花の主な産地は、徳島市、阿南市、小松島市、美馬市、名西郡などがあげられます。
また、菜の花の栽培には徳島県の温暖な気候と肥沃な土地が適しており、水田(稲作)の裏作作物として栽培されています。ぜひ、徳島県の野菜の直売所などで菜の花を見かけた際には、購入して菜の花料理をお試しくださいね!


いかがでしたか?菜の花で作るジェノベーゼソースはパン以外の食材にも合います。パスタに絡めてジェノベーゼパスタにするのもよし、ピザ生地にのせて焼き上げたジェノベーゼピザを作るもよしです。ぜひ、ソースをまとめて作って色々な食べ方でお楽しみください。

このレシピと記事を作ったひと
所属:HITOOMOI 小宮山 絢音